事例集:上手な資産の継承について

変化する「相続」。今、必要な心構えとは?

ご自身がこれまで積み上げてこられた資産や、先代から受け継いでこられた遺産。
人生も後半に差し掛かると、誰もが、それらを上手に子や孫に引き継いでいきたい、と考えると思います。
また、受け継ぐ立場の方々も、資産を目減りさせることなく上手に承継したい、という思いは同じでしょう。

さて、ここで言う「上手に」とは、どのような状態を指すのでしょうか?

立場によって異なる「上手な承継」の意味

私は税理士ですから、税理士の立場から考えますと、「税金のプロとしてお客様の税の負担をできるだけ少なくする」のが、「上手な承継」ということになるのでしょう。

相続の場面に立ち合うことも多い弁護士の立場だったら、どうでしょう?
弁護士が相続に関わるケースは様々ですが、比較的多いのは、遺産の分割に関して相続人の中のお一人から依頼を受けるケースだと思います。その場合、「自分のクライアントの取り分をできるだけ多くする」のが、「上手な承継」となると思います。

それでは、当の“遺す人”、“受け継ぐ人たち”にとって「上手な承継」とは、一体どんなものなのでしょうか。

私自身が相続人の立場となったときに実感した“答え”は、「亡くなった人の遺志を尊重しつつ、すべての相続人がその後の人生を互いにハッピーに過ごせるよう遺産の分配を行うこと」というものでした。
さらに進めて考えると、「遺す人も、受け継ぐ人も、後で振り返ったときに後悔がないこと」、それこそが、「上手な承継」なのではないかと思います。

税理士としてできること

この“答え”を念頭に置きつつ、再び税理士という自分の立場に戻って「上手な承継」を考えてみます。

まず、最も大切にしていただきたいのは、“相続に関わるすべての人がハッピーであること”です。相続問題がもととなり、親子や兄弟姉妹の関係が壊れてしまう話はよくありますが、大概は、相続税を1円でも安く抑えようと無理な形を取ることでバランスが崩れたり、損得の感情からいがみ合ったりするのが原因です。そんなことになるくらいなら多少の相続税を支払うことになっても、お互いに納得のいく形で遺し、分割し、受け継ぐ方がいい。税理士は、そこまで考えてご提案しなければならないと思っています。

ただし、無駄な税金を支払う必要はありません。例えば、不動産の評価額について。これは、相続発生時の不動産の時価をもとに計算することになるわけですが、誰が何を基準に評価するかによって金額にばらつきが出ます。評価額が高くなれば支払う相続税額も高くなり、評価額が低くなれば支払う相続税額も少なくてすみます。評価額および相続税額決定の成否は、税理士の資質と腕に掛かっていると言えるでしょう。

現代における「上手な承継」とは?

さて、それでは「上手な承継」のために、何をしたらよいでしょうか。

それを考える前に知っておいていただきたいのが、「相続」そのものが昭和時代とは様変わりしているという事実です。

長寿時代を迎えた現在、給与収入等がなくなった後、数十年を生きる人が多くなっています。そのとき大切なのは、子どもに頼ることなく自立して生きられるだけの資産を確保しておくことです。資産内容の見直しを行い、複雑なものがあれば、できるだけシンプルに、つまり、いつでも現金化できる状態にしておくのがよいでしょう。そうすれば結果的に、相続が発生した場合の納税資金の準備や、資産の分割・引き継ぎも楽にできることになります。

また、受け継ぐ立場のご家族にも、心構えが必要です。
長寿化と同時に極限まで核家族化が進んだ現代。親も子も互いに経済的に自立し、適度な距離を保って生活しながらも、先々の「資産の承継」についてフランクに話し合える関係を築いておけるよう、普段から心がけたいものです。親御さんの資産を当てにせず自力で充足した生活ができていれば、遺産を相続したときに、“気持ちの上での余裕”が生まれます。遺してくれた親御さんの思いを知り、いずれはご自身も“遺す人”になることを思えば、受け継ぐ資産のことで家族といがみ合ったり、簡単に使ってしまおうという気持ちにはならないでしょう。

「相続」や「承継」には、一つとして同じケースはありません。それぞれのご家族の、それぞれの状況に応じて、正解は異なります。私自身がそのご家族の一員だったなら、どんな結果と未来を求めるか――。その発想からスタートし、税理士として最善のご提案をして参ります。ぜひ一度、ご相談ください。

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