事例集:相続が発生したとき

事例4:生涯独身の叔父が他界。
甥兄弟の相続は?

Aさん(59歳/男性)からの相談

兄Aさん

父の弟である叔父が85歳で他界しました。叔父は生涯独身で、妻も子どももいません。叔父は私の父と二人兄弟でしたが、父は既に他界しています。
相続人は甥である私と弟(57歳)の二人で、遺産は叔父の自宅と保険金(医療保険と保証期間付終身年金)と有価証券です。叔父の自宅は、昭和50年に祖父が建てたもの。それを叔父が相続し、亡くなるまで一人で住んでいました。
私と弟は、叔父の遺産をどのように相続したらいいでしょう?

兄Aさん、弟Bさんの両方からお話を伺いました

兄Aさん

うちは、持ち家だとは言え、まだローンの返済中なんだ。
同居している一人息子は30代なのに定職がなく、今後のこともわからないし、妻も息子のことでストレスが重なり、病院通い。正直、相続はありがたい話だと思っている。
ただ、手続については、生前叔父と家族で仲良くしていた弟に任せられると助かるな。今、仕事も忙しいし…

弟Bさん

そういうことなら、手続は引き受けるよ。付き合いがあった分、細かいことも聞いているからスムーズに運ぶと思うしね。
でも、僕もずっと官舎住まいだったけど、先々は嫁の実家に住むつもりなんだ。嫁は一人娘で、義母は現在、病気療養中。
年金だけでは足りないので、僕らが経済的にも助けているし、同居となればリフォーム費用も必要になる。相続の手続きをする分、多めにもらってもいいよね?

遺産分割の方法・例

その1相続税をできるだけ安く抑えるなら

一般論として、相続税を1円でも安く抑えたいのであれば、小規模宅地の特例*を適用してBさんが一人で叔父様の自宅を相続するのがよいでしょう。

その2AさんとBさんの取得分を完全に均等にするなら

完全に均等に分けるとなると、叔父様の自宅について、Aさんの取得する分には小規模宅地の特例*は使えません。
しかし、一旦、相続税の視点を離れ、所得税等の視点に立って考えると、AさんBさんが共有で相続し、相続開始後3年以内に更地にして譲渡するなどの方法を取れば、「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例**」が二人とも使えることになります。
いずれにしても、売買する金額など考慮に入れた上で総合的に判断する必要があります。

  • * 「小規模宅地の特例」とは
    亡くなった方と生計を一にしていた家族の居住用や事業用の宅地について、一定の要件を満たしていれば、その宅地の評価額を最大80%減額してもらえる規定。
  • **「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」について詳しくは、国税庁のHPをご覧ください。
    https://www.nta.go.jp/taxanswer/joto/3306.htm

私どもの提案

相続人の皆様にお集まりいただき、私どもが間に入ってそれぞれの状況、ご希望等を十分に話し合っていただきました。私どものご提案により、弁護士等を入れることなく、最終的に次のような遺産分割協議が成立しました。

  • Aさんは、保険金と有価証券のすべてを取得。
    さらにBさんから一定金額を取得する。
  • Bさんは、叔父が所有していた自宅(土地・建物)を一人で相続。
    相続が発生してから約1年後に建物を解体し、当社の提携不動産会社に売却。
    その一定金額をAさんに支払う。

相続する土地のおよその売価を当社の提携不動産会社に確認したところ、地域の売買実例価格から判断し3000万円ぐらいということでした。よって、相続税の観点から「小規模宅地の特例」を適用、また、後日、所得税等の観点から「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」を適用することができました。

シンプルな相続となり、かつ、将来起こりうるご家族間での様々な問題を未然に防ぐことができました。また、皆様の希望をかなえた上で、結果として税金も安く抑えることができました

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